競売のデメリット
住宅ローンを滞納してしまい、家をどうしても手放さなければならなくなった時でも、「競売だけは避けたい、せめて少しでも有利な任意売却など他の方法を」と思う人は多いです。
ではなぜ、競売がそれほど嫌がられているのでしょう?
その理由は、競売は「他に類を見ないほどデメリットだらけの物件売却手段」だからです。
まず、競売で売却される物件のほとんどは、中古住宅市場の相場からかけ離れた安値でしか落札されません。買う側からすれば、競売物件は事前に内覧できないし、立ち退きのトラブルも懸念されるため、そんないわくつき物件には相場の金額を出す気にもならない、という形になるわけです。
しかも競売は、高い確率でご近所にも知られてしまいます。 公告に競売情報が載るだけではなく、下手をすれば競売開始のチラシが配られてしまうことも。ご近所からの好奇の目にも晒されてしまうという、大きな心理的ダメージを受けてしまいやすいのです。
そして競売で物件が落札されてしまうと、引越し代ひとつ出してもらえず強制退去。さらに競売しても相殺できなかった分のローン残高は残ってしまうのですが、この残債の返済についても、支払い期間の延長などを個人で交渉することはきわめて難しいものとなってしまいます。
つまり競売は、単に家を手放すということだけでは終わらず、精神的にも深く傷つけられ、さらにその後の人生にもなかなか希望が持てないという、どこまで行ってもデメリットばかりが目立つと言わざるを得ない物件売却手段なのです。
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