住宅メーカーから事故物件、訳あり物件をつかまされる前におこなうべき現地調査4つのチェックポイント

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マンション・一戸建てを購入する際に案外忘れがちなのが現地調査です。

購入を検討する際にはどうしても建物や部屋を中心に見がちになりますが、その場所に長く住み続けるわけですから「土地」、「環境」、「地盤」などの調査は重要です。

その地域や建物の場所を「ある程度馴染みがある」、「何となく知っている」…その程度では危険です。

そこが「曰くつきの土地だった」「治安が悪化している」「地盤に問題がある」など購入後に問題が発覚したのでは後の祭りです。

住宅メーカーの営業マンは販売に不利になことはまず言いませんから、自分で現地調査を怠ったことにより“訳あり物件”や“事故物件”をつかまされてしまうケースがあります。

マンション・戸建て購入時に建物本体以外で現地調査が必要なのは大きく分けて「土地の由来」、「周辺の安全性」、「治安状況」、「地盤の調査」の4つがあります。

1.土地の由来調査

grave

マンション・戸建てが建つ前にそこには何があったのか気になりませんか?

当然、これから自分が住む家ですからそこには以前何があったのか把握しておきたいところです。

少しオカルト的な話しになるかもしれませんが、俗に言ういわくつきの場所(マイナスなパワーを発する場所)では、何かとトラブルが起きがちです。(心霊現象、犯罪事件など)事件が事件を呼ぶというやつです。

実際、任意売却や競売などにより販売された中古物件の中には、借金を巡るトラブルや殺人事件の現場であったり、かつて良からぬことをしていた人たちが住んでいた可能性があります。

【できれば避けたい土地】

  • お墓
  • 火葬場
  • 自然災害跡地
  • 殺人事件跡地

「その建物が立つ前は何があったのか?」、「どのような人が住んでいたのか?」は近所に昔から住んでいる人たちに聞取り調査をするのが一番早いでしょう。何軒かを訪問して質問してみることです。

2.周辺調査

the surrounding investigation

建物自体が気に入ったら、次に必ずおこないたいのが周辺調査です。

周辺にはどんな人が住んでいるのか?どんな施設があるのか?をチェックするとともに昼夜の町の状況も確認しなくてはなりません。

通りや場所によっては昼と夜ではまったく異なる雰囲気になるエリアがあります。夜になると極端に人が少なくなり、街灯も暗くてちょっと怖い。昼間は子供の遊び場として便利な公園も夜になると治安の悪化を招く不要なモノに変身することがあります。

周辺調査をする際には、「スーパー、飲食店、学校、病院などが近くにあるか?」という生活に役立つ施設ばかりに目が行きますが、周辺に危険な場所が無いか?という確認も必要です。

【物件の周辺には何がありますか?】

  • 交通事故多発地帯がないか
  • 子供の通学路は安全か
  • 夜に人通りはあるか
  • 周辺道路に照明灯は設置されているか

物件購入を検討している際にはテンションも上がってますのでポジティブな要素ばかりに目が行きます。このようなネガティブチェックも重要になります。

3.治安調査

the peace investigation

物件購入の際には、その土地の治安情報に関してはある程度は調べると思います。しかし、それが十分でない場合があります。

密かに治安悪化が進んでいたり、これから悪化が予測されるエリアというものがあります。下記のような施設が多い地域は要チェックです。また、町の人口動態の変化も確認すべきポイントです。

必ず周辺のエリアを自分の足で歩いて確かめたいものです。

【周辺にこんな施設がないか?】

  • パチンコ店、ギャンブル場、ゲームセンターが多い
  • 風俗店がある
  • ディスカウント量販店がある
  • 製造工場が多い
  • 暴力団の事務所がある
  • 24時間営業のファミレスがある
  • 知らない宗教団体の施設がある

【これから治安が悪くなる可能性がないか?】

  • 人口が減っている
  • 空き家が急速に増えている
  • 老人世帯が増加している
  • ファミリー世帯が少ない
  • 外国人が増加している

人口動態の情報に関しては役所に行けば調べることができます。また自治体によってはホームページに情報を記載しています。チェックしてみましょう。

〈参考〉:八王子市の人口統計
http://www.city.hachioji.tokyo.jp/profile/data/jinko/

4.地盤と地質調査

subsurface investigation

「建物が自然災害に弱い場所にないか?」、「過去に災害に巻き込まれたことが無いか?」も重要なチェックポイントです。

日本は自然災害が多い国ですから、「地震」、「水害」、「突風」などに耐えられる建物と立地かどうかは必ず調べておかなくてはなりません。

【過去に自然災害が起きた場所ではないか?】

  • 地震のプレートの上にないか
  • 傾斜地に建ってないか
  • 地盤が弱くないか(埋立地、元が池や沼地などの水辺)
  • 水はけが悪くないか
  • 突風、竜巻が頻発してないか
  • 海抜が低い場所にないか

国内の自然災害で多いのが地震と水害です。気をつけるべきは地質や地盤です。

地名に「沼」、「沢」、「砂」、「浜」、「池」、「泉」など水にまつわる文字が付いていたり、「亀」、「鴨」、「鷺」、「鶴」など水場にいる動物名が付いた場所はかつて湿地帯や水上だった可能性があります。地盤において何らかの問題を抱えている可能性が考えられます。

その土地の地質についてはしっかり把握しておきたいところです。役所には土木や建築の担当者が必ずいますし土地の地盤調査に関する資料も用意されています。

一般の人もそれらを閲覧することはできます。また、希望すれば土木担当者がその土地の地質に関しても説明してくれると思います。地域の役所に問合せてみましょう。

まとめ

基本的に住宅メーカーの営業マンは、物件販売に不利になることは言いません。営業マンに土地や地盤などに関する質問をしても適切な回答は得られないでしょう。

ましてや悪質な住宅メーカーなどは事故物件や訳あり物件を購入希望者に説明せずに平気で販売しているケースがあります。

やはり現地調査は自分の足で調べるのが一番です。しかし、物理的にそれが難しい場合には最近では、費用はかかりますがプロの調査員に現地調査をくまなくおこなって貰うという方法もあります。

いずれにしてもマンション・戸建ては一生の買い物です。購入後に後悔することがないようにしたいものですね。

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