実家の親は大丈夫ですか?住宅ローンが払えずに家を任意売却する高齢者が急増しています

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増え続ける高齢者トラブル!住宅ローン破綻も

高齢者によるさまざまなトラブルがニュースを賑わせています。

これは全人口において65歳以上の人口比が1/4を超えたせいもあります。多くの人が揃って歳をとっただけの話ですね。

高齢者だからトラブルが多いのではなく、人口の割合が多い世代だからトラブルも頻繁に起きているわけです。

近年の高齢者トラブルで深刻な問題の一つとして住宅ローン破綻があります。

30年、35年で組んだ住宅ローンがここに来て、経済的な理由で返済できないケースが増えているのです。

住宅ローンが払えない高齢者が急増?親の実家が危ない?!

2014年に入って、高齢者の住宅ローン問題に関する相談件数は昨年比で130%増、つまり1.3倍になっています。

その一番大きな理由は、ローンを組んだときに比べて収入が激減していることです。

1980年代末に住宅ローンを組んで家を建てた人は結構居たようなのですが、その時点ですでに40代だった人も多く、現在は60歳を越えて定年を迎えています。

雇用形態を嘱託に変えるといった方法で職場に残っても給与は激減します。また、職場を去った後にローン返済のためにアルバイトをしている60代の方も珍しくはなくなりました。

そうしたギリギリの生活をしていたにもかかわらず、2014年の4月には消費税が8%に上がり、アベノミクスとやらで、物価は押しなべて上昇しているわけです。

生活費を切り詰めても、収入が上がるわけでもなく、ついに住宅ローンを支払えなくなり、破綻してしまう高齢者が増え始めました。

さらには高齢者を狙った金融取引詐欺や振り込め詐欺などに遭い、イザという時にために残しておいた預貯金を騙し取られたことがきっかけで、住宅ローン破綻をしてしまうケースもあります。

いまも返済中の人は、住宅ローンを滞納するとどうなるかは最低限知らなくてはならない知識です。

アナタの親は大丈夫? 実家が売却されてしまう危機が・・・

高齢者の方は、自分で借りた金は自分で何とかするという気質の方が多く、親戚縁者にそうした問題を相談することはあまりありません。

ましてや自分の子供たちには迷惑をかけないと思うのは、世代に関係なく普通の親の感覚でしょう。

ですから、住宅ローンの返済に行き詰まり、任意売却や競売にによって実家が人手に渡ってしまったと子供が知るのは、全てが終わった後だったりします。

親の住宅ローン破綻に対して子供ができることは?

親には親の人生がありますので、住宅ローンの破綻によって家を手放すという選択も親の自由です。

しかし、幼い頃自分が生まれ育った実家を守る為に子供が出来ることもあるわけです。

まずは親が住宅ローンの返済に困っている事実に気づくことが何より肝心でしょう。

定年を過ぎた親がまだ働いているというのは、重要なチェックポイントです。

まぁ、中には“生涯現役”を貫き、好きで働いている方も珍しくはありませんが、仕事を好きでしているか、ローンに追われて泣く泣く働いているかは、親の様子をみればわかると思います。

そして、もし住宅ローンで悩んでいるのであれば、問題解決のために積極的に相談に乗ってあげましょう。

まとめ

近年、そうした住宅ローンの破綻を防ぐ方法として以下の様な手続きがあります。

  • 債務整理で個人再生の手続きにより家を残す
  • 親子間の任意売却によって、家が人手に渡るのを防ぐ(リースバックともいう)
  • 任意売却をして実家を手放し、子供の家に親を引き取る

残念ながら、情報弱者である高齢者世代は住宅ローンの返済が厳しくなってもこのような解決方法を知らない人がほとんどです。

誰に頼るともなく、生活が破綻して家も競売にかけられてしまうケースが頻繁に見られます。

子供や親類縁者がサポートしないと不幸な晩年を迎えることになり兼ねません。

もし、親が経済的に困窮しているような気配があれば、話し合ってみましょう。

そして、不動産問題や任意売却に強い弁護士、司法書士などのプロに相談してみる事をオススメします。

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