任意売却の用語集
オーバーローン(おーばーろーん)とは[意味/説明/解説]
オーバーローンという言葉の「オーバー」とは、一般に上回るという意味を持ち「ローン」と結びつくと、ローンの対象物の価値よりもローンの残債が上回ることを言います。
オーバーローン状態になってしまうと、ローンで手に入れた物品を売却しても借金を返済しきれません。
住宅でも車でも、他の高額な買い物でも同じですが、購入されて中古になった途端に市場価値は大きく下落します。
しかし、購入時のローンはそのまま残りますので、オーバーローンは比較的頻繁に起こります。
住宅ローンを返せなくなったとき、ローンの残債よりも住宅の価値が高ければ、売却して完済が可能なので大きな問題にはなりません。
しかし、オーバーローン状態では、売却しても完済できないことから自由に売却ができなくなります。
その理由は簡単で、ローンが完済されないと住宅に設定された抵当権(住宅を差し押さえる権利のこと)が外れないからです。
たとえ購入しても、元の所有者(売主)が残りのローンを滞納したら、購入した住宅を差し押さえられるのでは、誰も買おうと思わないでしょう。
そこで、債権者(お金を貸した側)と交渉して、オーバーローンの状態でも売却を可能にするのが任意売却という方法です。
任意売却は、ローン完済まで外せないはずの抵当権を外してもらい、売却を可能にすることで売却額を多く確保する目的で行われます。
債権者が任意売却に応じるのは、抵当権によって住宅を差し押さえ、裁判所手続きの競売で換金するよりも、任意売却で多く回収できる見込みがある場合です。
競売しても任意売却でも同じ金額しか回収できないのなら、確実に処分できる競売を選ぶでしょう。
しかし、任意売却の場合には、一般に競売よりも高い金額で売却できますから、債権者にとっては多く回収でき、債務者(お金を借りた側)は多く返済できて借金が減るという、双方にとってのメリットを持っています。
任意売却のメリットについてはこちらでも詳しく紹介しています。