任意売却の用語集
リースバック(りーすばっく)とは[意味/説明/解説]
リースという言葉には借りるという意味があり、バックという言葉には戻すという意味があるので、リースバックを直訳すると「借り戻す」ということになります。
では、リースバックは、一体どのような場合に利用されるのでしょうか。
事例として、住宅ローンで購入した住宅に住んでいるAさんがいるとします。
購入当初は返済に問題はありませんでしたが、やがて仕事を失うことになって、Aさんはローンが支払えなくなりました。
そのままローンを支払わないと、やがて住宅は競売にかけられて売られ、Aさんは明け渡し請求により家を出ていかなくてはなりません。
しかし、他にあてがなく、引っ越し資金も用意できないAさんは、何としても住宅に住み続けたいと考えた結果、競売の前に任意売却して、買主から借りる方法があることに気付きます。
住宅の所有権はAさんから買主に移りますが、買主から借りれば住み続けることだけは可能になるのです。
早速Aさんは、リースバックに応じてくれる買主を探すことにします。
リースバックはAさんの都合でしかなく、買主は現れませんでしたが、付き合いの長い知人が見かねて買ってくれることになり、無事Aさんは出ていかなくても良くなりました。
このように、売却した住宅を自分で借り受けることを、リースバックと言います。
リースバックでは、所有者が変わっても使用者が変わらない点が特徴です。
多くの人にとって、住宅ローンを組んで住宅を購入するのは、その地に長い間居住することを前提にしています。
ですから、生活環境が変わる影響は大きく、特に学校に通う子供にとっては、転校は大きな環境の変化で受け入れがたいでしょう。
リースバックならそのまま住めるので、生活環境は変わりませんし、ゆくゆくは買い戻すことも視野に入ってきます。
リースバックは売却後に借りられることが大事なので、多くは親族や知人との間で利用される方法です。