任意売却の用語集
買い戻し(かいもどし)とは[意味/説明/解説]
住宅ローンが支払えなくなると、住宅は差し押さえられ、裁判所で競売にかけられて安い金額で売られてしまいます。
しかし、競売になる前に、任意売却で親族など身近な人に買い取ってもらえば、その人に分割で代金を支払い、最終的には住宅を取り戻す「買い戻し」が可能です。
住宅は誰にとっても思い入れが深く、不本意にも手放すと家族にも大きな影響を及ぼします。
大人でも近所付き合いを最初からするのは面倒ですが、子供の場合には日常生活の一部になる学校生活が変わってしまい、仲の良い友達とも別れなくてはなりません。
家族の生活を考えると、できれば住宅を手放したくないでしょう。
買い戻しはとても都合の良い方法で、こうした問題を解決できますが、大前提として買ってくれる人が身近にいることが条件です。
誰でもできそうに思えて、実は買い戻しはそれほど簡単ではありません。
身近にお金が余っている人がいるならまだしも、大抵は買い戻しのために借金を余儀なくされます。
血の繋がりがあっても、何千万円もの借金を一旦肩代わりしてもらうのは難しく、肩代わりした結果、返せなくなったら自分の借金になる状況は普通の人なら受け入れがたいはずです。
また、親子間や親族間の売買は、住宅ローンで借りるのが難しい現実があり、買ってくれる人を探すだけでも一苦労します。
したがって、身内で誰もできなければ、買い取ってくれる第三者を探すしかないのですが、運よく買い戻しに応じてくれる人が現れるのは極めてまれです。
もう1つの方法としては、直接買い戻しするのではなく、一度第三者に買ってもらい、すぐに身内に売ってもらって、間接的に買い戻すことも理屈としては可能です。
この方法の場合には、取引が二度起こるので経済的とは言えません。
このように、買い戻しにはいくつか越えなくてはならないハードルがあり、実現できれば失った自宅を取り戻せるとはいえ、そのハードルは高いと覚悟しておきましょう。
買戻しやリースバック不動産で任意売却後も住み続ける方法はこちらで詳しく解説しています。