任意売却の用語集
競売(けいばい)とは[意味/説明/解説]
競売は「きょうばい」ではなく「けいばい」と読み、裁判所で行われる強制売却の方法です。
日常で競売に関わることはまずありませんが、住宅ローンを滞納してしまうと、途端に競売を意識せざるを得なくなります。
住宅ローンを始めとする不動産ローンでは、ローンの対象になる不動産に対し、抵当権を設定することで融資が行われます。
抵当権とは、ローンの返済が滞ったときに、融資した債権者が不動産を差し押さえる権利のことです。
実際にローンを滞納しても、差し押さえまでには数ヶ月の猶予があります。
それでも滞納を続けると、滞納した人の意思には関係なく、債権者は強制的に不動産を差し押さえ裁判所に競売の申立てをして競売が開始されます。
競売では、希望者が購入希望価格を示し(入札と言います)、決められた期間で最高額を提示した人が購入します(落札と言います)。
似たような身近な仕組みにオークションがありますが、競売では1人1回の入札になっているので、同じ人が何度も購入希望を示して、値段が釣り上がる一般的なオークションとは少し違います。
そのため、競売は通常の市場取引価格より、どうしても低い金額で売却されてしまいます。売却金額は債権者への借金に充当されることになりますが、それでも足りなければ、当然お金を借りた債務者に請求されます。
通常は、請求権である債権が他の債権回収会社に売られ、より厳しい取り立てにあうことは避けられないでしょう。
こうした競売で安く売られる事態を避けるため、自宅が競売になる前に任意売却で少しでも高く売ろうと考えるのは決して間違いではありません。
任意売却で高く売れれば、お金を貸した側にも借りた側にもメリットがあり、借金が大きく減ることでその後の生活が楽になります。
また、現実に可能かどうかはさておき、競売になる前に身近な人に買い取ってもらい、了承を得て住み続けるという、実質的に住宅を手放さなくて済む方法もあります。
競売の方が安いですが、狙って競売で落札するのはとても難しいため、競売前に取引するのが通常です。