補助金が打ち切られている今、太陽光発電の導入は損か得か?

photovoltaic generation

太陽光発電は再生可能エネルギーの代表格

石油・原子力に代わる次世代エネルギーとして政府が力を入れているのは、再生可能エネルギーと言われる自然エネルギーですが、家庭用レベルにまで実用化が進んでいるのは太陽光発電でしょう。

太陽の光を直接電気に変換する「太陽電池」のパネルを住宅の屋根などに設置して発電するのが太陽光発電です。

太陽光発電は、発電システムを設置する費用に対して、国が補助金を出してくれていたこと、発電で生まれた余剰電力を電力会社が定額で買い上げてくれることで、「元が取れるどころか利益が出る!」という業界が一般人を煽って、瞬く間に普及しました。

一般家庭の導入数は2012年度までの集計で、すでに100万戸を突破しています。

補助金打ち切り?この時期に太陽光発電を導入する時のチェックポイント

2013年3月末で、太陽光発電システムの設置に対する政府の補助金制度は終了しました。

まだ自治体単位では継続しているようですが、今後普及率が上がっていく中で、そうした補助金制度はどんどん打ち切られていきますので、太陽光発電の導入を考えている人は今が買い時かもしれません。

そんなわけで、実際に太陽光発電を導入する場合のチェックポイントは、

  • 太陽光発電システムの基礎知識を知っておく
  • 家や地域の環境を調べ、予想される発電量を知る
  • 現在の光熱費をチェックして、どの位負担が減るかを考える
  • 設置に関する資金調達法を決める

という4点でしょう。

太陽光発電は採算には合わない?意外に掛かるメンテナンス代

太陽光発電を勧めるメーカーや工事業者は、都合のいい話しかしません。そして、その言い訳に「ベストエフォート」というセリフを使います。

要はカタログに載っているソーラーパネルの性能がフルに発揮された場合、最大限に利益が出るとしたら、太陽光発電は元が取れるどころか、儲かりますよというわけです。

しかし太陽光発電を含めた再生可能エネルギーが持つ最大の欠点は、自然が相手なので、予想通りの結果が出ない可能性が高いという点でしょう。

自分の家の構造や地域の天気を傾向を調べて、予想発電量を計算してみても、それはどこまでいっても予想でしかないわけで、気候不順で長雨でも降れば一発で予想発電量は「捕らぬタヌキの皮算用」になってしまいます。

それから太陽光発電の場合、メンテナンス費が意外に掛かることは宣伝されていません。

確かに心臓部であるソーラーパネルの発電効率や耐久性は向上しているのですが、発電した電力を家庭でも使える交流電流に変換するパワーコンディショナーや、余剰電力を蓄えておくバッテリーは、まだまだ耐久性に問題があります。

一般的にこれらの装置の寿命は10年程度だと言われています。運よく装置が長持ちすれば、売電効果もあってホントに太陽光発電で儲けが出るかもしれませんが、必ず儲かるとは思わない方がいいでしょう。

太陽光発電導入のまとめ

そもそも日本の世論が再生可能エネルギーの普及へ流れたのは、原子力発電が信用できなくなったからです。

再生可能エネルギーの普及は脱原発を主張するのであれば避けて通れない選択でしょう。そこで発想を転換してみてください。

「アナタは自家用車に乗ることで、儲かりますか?」こう考えれば、設置しても維持費がプラスになつとは限らない太陽光発電を導入する理由にはなるでしょう。

化石燃料を燃やしてCo2を増大させ続けるのも、原発を稼動させるのもイヤであれば、家庭で使うエネルギーは消耗品だと考え、それで元を取ろうだとか、利益を出そうだとか考えている場合ではないでしょう。

原発を止めてCo2を減らす方法として損得は度外視して太陽光発電の導入を考えてみるのもよいでしょう。

Top